アンナマトッツォの手縫いは13ポイント。二つの説明を並べる
こんにちは、中古アパレル委託販売フクツグの田中です!
「13ポイントって、どこを手で縫っているの?」「手縫いと言っても、ミシンは使っていないの?」「洗っても大丈夫なの?」。アンナマトッツォのシャツを調べると、「13ポイント」という言葉に必ず出会います。
先に結論をお伝えすると、「13ポイント」の説明は、伊勢丹の2017年と2021年の記事で、違っています。13か所の一覧は、どの資料にも載っていません。この記事では、2つの説明と、公式サイトが書く手仕事の範囲を、並べて整理します。
この記事では、13ポイントの2つの説明、公式サイトが書く手で仕上げる箇所、袖付けのギャザーとステッチの特徴、洗う前に知っておきたいことをまとめています。
二つの説明:2017年の本人の言葉と、2021年の記事

2017年の伊勢丹の記事は、アンナ・マトッツォ本人が、オーダー会で、「必要な箇所を手で縫ったら、自然と13か所になった」と話したと書いています。13という数字は、最初に決めた数ではなく、結果の数だという説明です。
一方、2021年の伊勢丹の記事は、13ポイントを、「シャツがかつて肌着だったという原点にもとづき、通常はミシンで仕上げる直線部分も含め、肌に触れる部分をすべて手で仕上げる」こだわりだと説明しています。どちらも、伊勢丹の公式メディアの記事です。
出典:ISETAN MEN’S net「スタイリストがオーダーして実感!「第2の皮膚」感覚で着られるシャツ」(2017年9月25日)(2017年9月)
出典:ISETAN MEN’S net「アンナ・マトッツォ パターンオーダー会」(2021年8月4日)(2021年8月)
2017年の記事には、「私が全部やるから、安心して」というアンナ氏の言葉も載っています。2つの説明は、矛盾するとは限りません。

13という数字は、本人の言葉と、記事の説明で、意味の置き方が違うにゃ。一覧がないから、断定はできないにゃ。
アンナ・マトッツォと工房の背景
伊勢丹の2021年の記事によると、アンナ氏は1952年にナポリで生まれ、9歳のときからシャツづくりを学び始めました。ナポリの名店「ロンドンハウス」のシャツ職人を長年務めたのち、独立して、自身の工房を立ち上げています。
公式サイトは、1970年代にナポリの工房で、アンナが男性用のシャツを作り始めたと書いています。いまは、シモーナ、ロミーナ、アントネッラの3人が、2代目として受け継いでいる、とあります。販売店「ノストラヴィータ」の記事は、アントニオ・パニコやアットリーニが、こぞってシャツを外注した工房だと紹介しています。また、10人に満たない職人が、フラットの一室で作っている、とも書いています。
2021年の伊勢丹の記事は、オーダー会の生地が、「シャツ生地の宝石」とも称される「カルロ・リーバ」や、アンナ氏が選んだ今季の生地、ナポリの本店から取り寄せたビンテージ生地など、約200種類だったと書いています。手縫いの仕立てと同じくらい、生地もこのブランドの特徴として語られています。
出典:Anna Matuozzo公式サイト「Atelier」(2026年10月14日時点)
出典:Nostra Vita「神話になった手縫いシャツ。Anna Matuozzo アンナマトッツォ」(2026年10月閲覧)
アンナマトッツォの手縫いを、各部の仕立てから読む
公式サイトが書く、手で仕上げる箇所

公式のAtelierのページは、オーダーのシャツの工程を、細かく書いています。生地は、型紙を作る前に、12時間、一定の温度のお湯に浸します。洗っても影響が出にくいようにするためです。乾かして、アイロンをかけてから、はさみを入れます。
仮縫いは、お客様の体で合わせ、いったんほどいて直し、もう一度組み立てて、手で縫う、とあります。肩は、手縫いの技法で仕上げます。そのほか、アームホール、袖の内側、腰回りの形、襟と袖口の内側、裾の折り返し、ボタンホールが、仕上げの工程として並びます。
オーダーの相談は、ナポリのアトリエか、オンラインの相談で受け付けています。希望すれば、手縫いのイニシャルを入れられます。ボタンは、オーストラリア産の白蝶貝です。ボタンの色はベージュで、既製の商品ページにも、同じ白蝶貝のボタンと書かれています。オーダーの製作には、およそ1か月かかるとありますが、同じ公式サイトのFAQには、20営業日で発送できると書かれています。
既製のシャツの商品ページにも、「いくつかの箇所を手で仕上げた」という説明があります。既製とオーダーでは、手仕事の範囲が違う可能性があります。ラインごとの違いは、別の記事で整理します。
出典:Anna Matuozzo公式サイト「Atelier」と「FAQ」(2026年10月14日時点)
袖付けのギャザー:マニカカミーチャ

アンナマトッツォの特徴として、複数の資料が、袖付けの細かなギャザーを挙げています。伊勢丹の2017年の記事は、肩のギャザーを、シャツの代名詞だとし、「袖付けが雨降らしのようにギャザーが付いた仕様」と説明しています。
ノストラヴィータの記事は、手縫いの袖付けの縫い目が見えると書き、複雑なギャザーを大胆に寄せながら、丁寧に手で縫い合わせていると説明しています。個人ブログ(2013年9月)は、このギャザーが目立つため、着るときに戸惑う人もいる、と書いています。
同じブログは、袖付けの裏に、一定の間隔でタックが入っていると書き、あまり見たことのない作りだと感想を述べています。ブログの筆者は、1cmに9針とも書いています。個人の観察で、公式の数値ではありません。
出典:個人ブログ「シャツNo.91 Anna Matuozzo アンナ・マトッツォ シャツ」(2013年9月)(2013年9月)
ステッチ、襟、ボタン
静岡の販売店「プロフェソーレ・ランバルディ」のブログは、やや太めの糸で縫う「星ステッチ」を挙げています。ヨークだけでなく、襟の前の部分にもステッチが入ると書いています。襟は、もともと柔らかい形で、店主が特注した襟は、芯を入れずに軽く仕上げた、とあります。
ノストラヴィータの記事も、ステッチに立体感があり、襟の部分まで手縫いのステッチが入る仕様は、ほかのシャツでは、ほとんど見られないと書いています。ただ、どちらも販売店の見方で、会社の発表ではありません。
出典:プロフェソーレ・ランバルディ「Anna Matuozzo アンナ・マトッツォ 独創性と美しさ」(2026年10月閲覧)
ノストラヴィータの記事は、ボタンホールを、このブランドを見るうえで忘れてはならない部分とし、「職人のプライドが作る完璧な美しさ」と評しています。評価は書き手で違い、見る人の好みにも左右されます。
公式サイトの商品写真では、襟の内側のラベルが、2種類見えます。1つは、「AM」の組み文字のラベルで、下に「NAP…」と読める文字があります。もう1つは、筆記体の「Anna Matuozzo」の下に、「cucita a ma…」と読める文字があるラベルです。
同じ2013年のブログは、カフスが立体的な仕上がりで、細かいギャザーが入り、すぼまっているため、袖でしっかり留まると書いています。
2013年の個人ブログは、ボタンが厚く大きいと書いています。また、ボタンホールが、ミシンのように見えると感想を述べています。同じブログは、紹介した1枚を、「セミハンドライン」と呼んでいます。
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アンナマトッツォの手縫いのシャツを、洗う前に知っておくこと
伊勢丹のスタイリストの感想

2017年の伊勢丹のスタイリストは、アンナ・マトッツォのシャツを、ハンドメイドの仕立て屋のなかでも、ここまで「甘い」手縫いのシャツはなかなかないと書いています。そのため、初めて洗濯するときは、冷や冷やした、とあります。
また、「クリーニングに出すのが怖いので、自分で洗ってアイロンをかけます」と書いています。個人の感想で、正しい洗い方の指示ではありません。手元の一枚は、洗い方を、勝手に決めないようにしたいところです。
公式サイトが書く、生地の下処理
そのため、この記事では、洗い方や、アイロンの温度については、書きません。
公式サイトは、生地を12時間、お湯に浸してから裁断すると書いていることです。洗濯の影響が出にくいようにする工程だと説明しています。ただし、仕立て後の洗い方は、別の話です。
手元の一枚の状態を整理するなら、袖付けのギャザーの形、手縫いのステッチのほつれ、襟のステッチ、白蝶貝のボタンの欠け、ボタンホールのほつれを、写真に残しておくと役立ちます。洗濯後の縮みや、型崩れの有無も、書き添えておきます。
まとめ:アンナマトッツォの手縫いは範囲と状態を整理する
この記事のポイント
・13ポイントは、2017年は本人の言葉、2021年は「肌に触れる部分をすべて手で」と説明が違う
・13か所の一覧は、どの資料にも載っていない
・公式は、肩、アームホール、ボタンホールなどの仕上げを書き、イニシャルも手縫いにできる
アンナマトッツォの手縫いは、「13ポイント」という言葉だけでは、範囲が決まりません。手元の一枚は、袖付けのギャザー、ステッチ、襟、ボタン、ボタンホールの状態を、写真と一緒に残し、いつ、どこで手に入れた一枚かも、書き添えておくと、状態を正確に伝えやすくなります。
この記事は、2026年10月14日時点の公式サイトと、第三者の資料にもとづきます。
価値が分かる場所で手放す、という考え方

手縫いのシャツは、ブランド名だけだと、手仕事の範囲まで見てもらえないことがあるにゃ。細かいところまで見てもらえる場所を選びたいにゃ。
| 確認したい点 | 見るところ |
|---|---|
| 袖付け | ギャザーの形と手縫いの縫い目。ほつれや引きつれ |
| ステッチ | ヨークや襟前のステッチ。糸の切れ |
| ボタン・ボタンホール | 白蝶貝のボタンの欠け。ボタンホールのほつれ |
| イニシャル | 手縫いの刺繍の有無 |
| 洗濯の履歴 | 洗った回数、縮み、型崩れ |
手縫いのシャツは、手仕事の範囲まで、分かったうえで扱ってもらえる場所を選びたいところです。


実は「第3の選択肢」があります

買取とフリマアプリのほかに、もうひとつ「委託販売」という方法があるにゃ。
アンナマトッツォのシャツを手放す方法として、多くの方は「買取」か「フリマアプリ」の二択で考えます。実はもうひとつ、預けて代わりに販売してもらう「委託販売」という選択肢があります。
| 方法 | 手間 | 手元に残るお金 |
|---|---|---|
| 買取 | 送るだけでラク | お店が買い取る金額なので、手元に残る金額が少なくなりやすい |
| フリマアプリ | 撮影・採寸・説明文・値下げ交渉・梱包・発送を全部自分で | 手数料と送料が引かれるぶん、表示価格より手取りは少なくなる |
| 委託販売(フクツグ) | 送るだけ | 販売価格の40〜80% |
なお、ノーブランド・ファストファッションは取り扱いの対象外です。ブランドの背景があるものほど、フクツグの委託販売と相性がよいと考えています。

大切に着てきたシャツは、次の持ち主にもちゃんと伝わるにゃ。迷ったら、まず相談してみてほしいにゃ。
「このシャツ、どのくらいで売れるんだろう?」と思ったら、お気軽にご相談ください。
→フクツグのサービス概要はこちら
アイキャッチ画像:引用 Anna Matuozzo公式サイト「Cotton shirt」(ストライプ)
その服、
買取に出すと安すぎるかも
買取は、売れる前にお金を払うぶん、安くなります。
3万円で売れる服なら、
差額 10,500〜13,500円
- 出品前に、販売価格と戻る金額を理由つきでお知らせ
- 最低販売価格より安く売ることはありません
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売れてからのお支払い。お急ぎでない方向けです
買取店は販売価格の20〜30%、フクツグは還元率65%で計算した目安です。


