アヴォンチェリのニットは1922年ミラノ生まれ。歴史と現在
こんにちは、中古アパレル委託販売フクツグの田中です!
「アヴォンチェリって、どんなブランド?今も新品で買えるの?」「手元のニットは、いつ頃のものなの?」「袖にある透かし模様は、何を表しているの?」。英字の「Avon Celli」で調べても、日本語の情報が少なく、迷う方もいるかもしれません。
先に結論をお伝えすると、アヴォンチェリは、1922年にミラノで生まれた高級ニットのブランドで、1990年代には、ディオールやイヴ・サンローランのニットも手がけました。いまは、イタリアのWP Lavori in Corso社が所有しています。袖の透かし模様は、ロゴであり、サイズの表示でもある、と2011年の資料にあります。
この記事では、アヴォンチェリの歴史と現在、袖の透かし模様と36ゲージの糸、編み柄と素材、手元の一点の整理のしかた、日本のレビューに残る記述をまとめています。
水着から靴下、ニットへ。1922年の創業

ファッション誌「nss magazine」(2021年6月)によると、アヴォンチェリは、1922年にミラノで、パスクァレ・チェリが創業しました。最初は、1930年代には画期的だった編みの水着で世に出て、靴下、そしてニットへと広がり、国際的に知られるようになりました。
同誌は、フランク・シナトラ、ゲーリー・クーパー、ロナルド・レーガン、クラーク・ゲーブル、グレース・ケリー、モロッコ国王ハッサン2世、ソフィア・ローレン、ジャンニ・アニェッリらが、顧客だったと書いています。ピカソが絵を描く姿の有名な写真で着ている、2色のボーダーのセーターも、アヴォンチェリ製だとしています。この点は、同誌以外の資料では見つかっていません。
WWDによると、1990年代は黄金期でした。自社のニットが売れたほか、ディオール、イヴ・サンローランなど、高級ブランドのニットを、独占で製造していました。創業者の名前を冠した小さなメーカーが、高級ブランドの裏方も務めていたことになります。
出典:nss magazine「The great return of Avon Celli」(2021年6月18日)(2021年6月)
出典:WWD「Luxury Knitwear Brand Avon Celli Relaunches With Spring 2022」(2021年)
WPの所有と、2022年の再始動、そして今

アヴォンチェリを所有するのは、ボローニャの「WP Lavori in Corso」社です。バラクータやバーブァーの流通で知られ、社長のクリスティーナ・カロリは、10年ほど前にアヴォンチェリを取得したと、WWDで話しています。ただ、ほかの仕事で忙しく、計画は棚に置かれていました。
2011年の秋冬には、すでにWPのもとで、コレクションが発表されています。2018年に、カロリがウールリッチを売却してから、時間ができ、2022年春夏に、再始動しました。メンズ中心だった歴史を改め、メンズとウィメンズを、それぞれ約20点で始めています。
| 時期 | 出来事 | 出典 |
|---|---|---|
| 1922年 | ミラノで、パスクァレ・チェリが創業 | nss magazine、WWD |
| 1930年代 | 編みの水着で世に出る。のち靴下、ニットへ | nss magazine |
| 1990年代 | 自社ニットと、ディオール、イヴ・サンローランのニットを製造 | WWD |
| 2011年秋冬 | WP Lavori in Corso社による、36ゲージの糸を使ったコレクション | Mondomodablog |
| 2022年春夏 | 再始動。メンズとウィメンズ各約20点、価格は400〜1,000ユーロ | WWD(nssは200〜1,000ユーロ) |
| 2025年7月 | カロリは、再始動の計画を一時的に棚上げと話す | The Spin-Off |
出典:Mondomodablog、The Spin-Off、WWD、nss magazine(各行の出典)(2011年から2025年)
2022年春夏の素材は、主にコットンと、コットンとシルクの混紡です。全身をニットでそろえる「トータルニット」で、赤を公式の色に選び、資料室の編み柄を再現した、とあります。価格は、WWDが400〜1,000ユーロ、nssが200〜1,000ユーロと、資料で食い違っています。
2025年7月のThe Spin-Offは、カロリが、再始動の計画を一時的に棚上げした、と書いています。ラグジュアリーの事業を任せられる人を探している、との発言です。実際、WPの公式ストアのアヴォンチェリのページには、2026年10月15日時点で、商品が表示されませんでした。
出典:WP Store「Avon Celli」のページ(2026年10月15日時点)

水着から始まって、高級ブランドのニットも作っていたにゃ。いまは公式ストアに商品が出ていないにゃ。手元のニットの背景を伝えられると強いにゃ。
アヴォンチェリのニットの仕様。袖の透かしと36ゲージ
袖の透かし模様は、ロゴでありサイズ表示

2011年の秋冬コレクションを紹介したイタリアのブログは、アヴォンチェリの特徴を、こう書いています。透かし編みの模様は、アヴォンチェリのロゴの一部で、袖にあって、サイズを示す印にもなっている、というものです。
同じ透かしの模様は、ニット、シャツ、ベストにも使われ、「メゾンの認証の印」になっていると説明しています。手元のニットの袖に、透かしの模様があれば、アヴォンチェリの手がかりになります。サイズの示し方は、袖の透かしの形だと読めます。
出典:Mondomodablog「Avon Celli: total knitwear look per la collezione Autunno-Inverno 2011/12」(2011年1月19日)(2011年1月)
36ゲージの糸と、編み柄、素材

同じ2011年の資料は、「歴史的な36ゲージの糸」を再解釈した、と書いています。ゲージは、編み目の細かさを示す単位で、数字が大きいほど、細い糸で、薄く編まれます。素材は、メリノウール、カシミヤ、カシミヤとシルクの混紡などです。
| 編み柄・素材 | 資料の記述 |
|---|---|
| ライスステッチ(グラーナ・ディ・リゾ) | メリノウールのパーカ、カシミヤのカーディガン(ショールカラー)に使用 |
| 透かし編み | タスマニアウールのブレザー。青、黒、白 |
| ボーダー、アーガイル | ボーダーは伝統的な柄として挙げられ、カシミヤとシルクのニットとポロは、ライスステッチかアーガイルで提案 |
| タスマニアウール | 36ゲージのプルオーバーとベスト、ジャケット |
| コットン、コットンとシルク(2022年) | トータルニットのトップス、ドレス、ショーツ、パンツ |
出典:Mondomodablog(2011年)とWWD(2022年春夏の再始動)(2011年と2022年)
資料室の編み柄が、ブランドの強みだと、WWDも書いています。カロリは、先代が着ていたアヴォンチェリのセーターを、「特別な編み柄の豊かさで知られていた」と振り返っています。手元のニットは、編み柄の名前と、素材の表示を、写真に残しておくと役立ちます。
欲しいアイテムがあるのに、
クローゼットがパンパン…
着なくなった服は、箱に詰めて送るだけ。
クローゼットが空いて、売れたぶんは次の1着の予算に。
送料0円|段ボール何箱でもOK
アヴォンチェリのニットを、手元の一点で整理する
古い一点が少ない、という事情

The Spin-Offによると、WPの資料室を整えた娘のガイアは、アヴォンチェリの服が、ほとんど残っていないことに気づきました。そこで、蚤の市、昔の顧客のクローゼット、閉店した店の残りを探し歩き、そこから、公式ストア向けのコレクションを作った、とあります。
つまり、所有する会社でも、古い現物を集めるのに苦労した、ということです。手元の一点が、1980年代から90年代の品なら、会社の資料室にも少ない種類かもしれません。WWDは、その資料室が、1980年代にさかのぼると書いています。
出典:The Spin-Off「Cristina Calori, WP Work in Progress」(2025年7月2日)(2025年7月)
また、1990年代は、ほかのブランドのニットを作っていた時期です。手元のニットのタグが、アヴォンチェリ名義なのか、別のブランド名なのかは、背景を大きく変えます。タグの名義、袖の透かし、素材の表示を、あわせて写真に残しておきます。
日本のレビューに残る、Tシャツの記述

日本では、メンズファッションのサイト「Amvai」に、個人のレビューが残っています。筆者は、約20年前に、銀座の店でアヴォンチェリのTシャツを買い、Tシャツにしては、そこそこの値段だった、と書いています。「著名人シリーズ」の1枚で、横縞のデザインだったとのことです。
筆者は、天幅、肩幅、身幅、袖丈、着丈のすべてが、妙に中途半端に広かったり長かったりする、と書き、当時のアメリカのTシャツと比べて「大陸的」なサイズだと評しています。ニットだけでなく、Tシャツも作っていたこと、サイズが大きめの作りだったことが、分かる記述です。個人の感想で、年代も記憶によるものです。
出典:Amvai「「AVON CELLI」のTシャツ by 山下 裕文」(2026年10月閲覧)
まとめ:アヴォンチェリのニットは透かしと素材を控えよう
この記事のポイント
・1922年にミラノで創業。1990年代は、自社ニットと、高級ブランドのニットを製造した
・袖の透かし模様は、ロゴであり、サイズの表示でもある(2011年の資料)
・2022年春夏に再始動したが、2025年に計画は一時的に棚上げ。公式ストアに商品は表示されない
・古い一点は、所有する会社の資料室でも少ない
アヴォンチェリのニットは、水着から始まり、高級ブランドの裏方も務めた歴史を持ちます。公式ストアに商品が出ていない今は、手元の一点は、袖の透かし、タグの名義、素材、編み柄を、写真と一緒に残しておくと、価値を正確に伝えやすくなります。購入した時期や、買った店も、書き添えておきます。
価値が分かる場所で手放す、という考え方

ブランド名が日本でなじみにくいと、ふつうのニットとして見られやすいにゃ。歴史や仕様まで見てもらえる場所を選びたいにゃ。
| 確認したい点 | 見るところ |
|---|---|
| 袖の透かし模様 | ロゴと、サイズを示す印。形と位置 |
| タグの名義 | アヴォンチェリ名義か、ほかのブランドのニットか |
| 素材・ゲージ | メリノウール、カシミヤ、シルク、コットン。36ゲージなどの表記 |
| 編み柄 | ライスステッチ、透かし、ボーダー、アーガイル |
| 状態 | 虫食い、毛玉、袖口と裾のほつれ、においと型崩れ |
高級ブランドの裏方も務めたニットは、背景まで分かったうえで扱ってもらえる場所を選びたいところです。



実は「第3の選択肢」があります

買取とフリマアプリのほかに、もうひとつ「委託販売」という方法があるにゃ。
アヴォンチェリのニットを手放す方法として、多くの方は「買取」か「フリマアプリ」の二択で考えます。実はもうひとつ、預けて代わりに販売してもらう「委託販売」という選択肢があります。
| 方法 | 手間 | 手元に残るお金 |
|---|---|---|
| 買取 | 送るだけでラク | お店が買い取る金額なので、手元に残る金額が少なくなりやすい |
| フリマアプリ | 撮影・採寸・説明文・値下げ交渉・梱包・発送を全部自分で | 手数料と送料が引かれるぶん、表示価格より手取りは少なくなる |
| 委託販売(フクツグ) | 送るだけ | 販売価格の40〜80% |
なお、ノーブランド・ファストファッションは取り扱いの対象外です。ブランドの背景があるものほど、フクツグの委託販売と相性がよいと考えています。

大切に着てきたニットは、次の持ち主にもちゃんと伝わるにゃ。迷ったら、まず相談してみてほしいにゃ。
「このニット、どのくらいで売れるんだろう?」と思ったら、お気軽にご相談ください。
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アイキャッチ画像:Photo by Engin Akyurt on Pexels
その服、
買取に出すと安すぎるかも
買取は、売れる前にお金を払うぶん、安くなります。
3万円で売れる服なら、
差額 10,500〜13,500円
- 出品前に、販売価格と戻る金額を理由つきでお知らせ
- 最低販売価格より安く売ることはありません
- 金額に納得できなければ、無料でキャンセルできます
売れてからのお支払い。お急ぎでない方向けです
買取店は販売価格の20〜30%、フクツグは還元率65%で計算した目安です。

