アルフレッドサージェントは廃業したのか。清算までの歩み
こんにちは、中古アパレル委託販売フクツグの田中です!
「アルフレッドサージェントは、本当に廃業したの?」「いま市場に出ている靴は、どこの靴なの?」「手元の一足は、どう整理しておけばいいの?」。検索すると「廃業」という言葉が候補に出てくるため、気になっている方もいるかもしれません。
先に結論をお伝えすると、アルフレッドサージェントの会社は、2021年1月28日に自主清算に入ったと報じられています。その後、同じ工場で「ポール・サージェント」が再出発しましたが、2024年10月に工場は再び閉鎖されたと報じられました。「廃業」の一語では言い切れない経緯です。
また、2026年10月時点で、公式サイトのアドレス(alfredsargent.com)を開くと、ドメイン販売サービスのページに転送されました。ページの本文は読めず、ブランドの現在の持ち主も、確認できませんでした。
この記事では、アルフレッドサージェントの歩み、2021年の清算、ポール・サージェントの閉鎖、中古の出品22足の内訳、手元の一足の整理のしかたをまとめています。
ラシュデンの工房と、1980年代からの協力先

英国の靴専門サイト「Shoegazing」によると、アルフレッドサージェントは、1899年に、創業者のアルフレッド・サージェントと、息子のハリーとフランクが、ノーサンプトンシャー州のラシュデンで始めました。工場の建物は、地元の記録で1910年ごろとも1915年とも書かれ、資料で年が食い違います。
出典:Shoegazing「Alfred Sargent in liquidation」(2021年2月16日)(2021年2月)
出典:Northamptonshire Historic Environment Record「Alfred Sargent & Sons, Portland Road」(2026年10月時点)
四代目のポール・サージェントは、Shoegazingの取材に、1980年代の工場は、多くの英国の工場と同じく、ほかのブランドの靴を主に作っていたと話しています。フランスの靴ブランド「ボーウェン」の靴を1980年代から作り、のちにボーウェンが、マンフィールドを持つティエリー兄弟の手に渡っても、最大の取引先でした。
2002年か2003年ごろ、ボーウェンが製造先を分けたため、工場の生産は、週2,400足から1,900足あまりに減りました。ポールは、借金が積み重なり、2009年に、1年のうちに2度の管理手続きに入ったと話しています。
出典:Shoegazing「Interview – Paul Sargent of Alfred Sargent」(2021年2月21日)(2021年2月)
2011年からの出資と、エクスクルーシブの開発

ポールの説明では、2009年の後、自社ブランドの商品を見直しました。入門向けの「クラシック」や「プレミア」など、いくつかの系統があったものの、どれも際立たなかったためです。ガジアーノ&ガーリングとの協力を生かして、まず最上級の「ハンドグレード」を作りました。
ハンドグレードは、最上級の革と、細いフィドルバックのウエスト、オークバークなめしの革底を備えます。価格が高いという声が多く、似た仕様で革の等級を少し下げた「エクスクルーシブ」を、続けて作りました。
2011年に、ティエリー兄弟が49%を出資し、サージェント家は51%を保ちました。2012年には、ティエリー兄弟が過半数の株を持つ形になった、とポールは話しています。Shoegazingは、2012年に、ボーウェンやマンフィールドを持つ「マンボウ」が買収したと書いています。
生産の内訳も、書かれています。Shoegazingによると、2018年の年間3万5,000足のうち、約60%がボーウェン向け、約20%がアルフレッドサージェント名義、残りが他社向けでした。
出典:Shoegazing「Alfred Sargent in liquidation」と「Interview – Paul Sargent of Alfred Sargent」(2021年2月)

自社ブランドの靴より、ほかのブランド向けの靴を作る割合のほうが、ずっと大きかった時期があるにゃ。手元の靴が、どこの名義かは、内側の表記で確かめたいにゃ。
アルフレッドサージェントの廃業を、2021年の清算から読む
清算の日と、資産の行き先

Shoegazingは、2021年2月16日の記事で、会社が債務を払えなくなり、2021年1月28日に「自主清算」に入ったと伝えました。ポール・サージェントは、清算の直前まで、2020年6月1日からは、少人数で生産を続けていたと話しています。
清算のなかで、資産は分かれて売られました。ポールによると、ブランド名と完成した靴の在庫は、ある買い手が買いました。Shoegazingは、英国の有名なオンライン靴店だと聞いたと書きますが、社名は確認できていません。
機械、木型、型紙は、ロンドンの靴メーカーが買いました。当初は匿名でしたが、Shoegazingは、2024年の記事で、買い手はジョージ・クレバリーだと書いています。サージェントの工場は、同社の既製靴を作る重要な工場だった、とあります。
ポールは、新会社「ポール・サージェント・シューズ」で、同じ建物で靴づくりを続ける計画を話しました。ブランド名は、「アルフレッドサージェント」にはならない、とも話しています。
出典:Shoegazing「Interview – Paul Sargent of Alfred Sargent」と「The Sargent factory closed again」(2021年2月、2024年10月)
ポール・サージェントの再出発と、2024年10月の閉鎖

Shoegazingの2024年の記事によると、ポール・サージェントのブランドは、2021年の秋に発表されました。主にかつてのエクスクルーシブの系統で始まり、買った人からの品質への評価は高かった、とあります。
ところが、2024年10月24日の記事は、その週の火曜日に、ポール・サージェントの全従業員が解雇され、ラシュデンの工場が閉鎖されたと伝えました。記事の時点で、会社の清算は、英国の企業登記には出ていませんでした。Shoegazingが会社に問い合わせても、返事はありませんでした。
地元の「ラシュデン研究会」は、2025年1月21日に、工場の前を訪ねています。建物は閉まっていて、傷んで見えたと記しています。
出典:ラシュデン研究会「Alfred Sargent’s Closes」(2025年)(2025年1月の訪問)
フランスの靴ガイド「Le Guide Sulkowski」は、2024年10月に工場が恒久的に閉鎖されたと書き、購入するなら、アフターサービスや継続性の保証はないものとして考えるよう注意しています。どちらも第三者の記述で、会社自身の発表は、確認できませんでした。
出典:Le Guide Sulkowski「Alfred Sargent」(2026年10月時点)
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アルフレッドサージェントの廃業後に、出回る靴と手元の一足
中古の出品22足:木型番号と、ほかのブランド向けの靴

英国の中古靴店「Abbot’s Shoes」には、2026年10月13日時点で、アルフレッドサージェントの出品が22足ありました。出品価格は94ポンドから215ポンドで、中央値は130ポンドです。これは、出品の価格で、売れた価格ではありません。1店の出品の例でもあり、相場とは言えません。
| 型名 | 木型 | 幅 | 底 | 出品価格 |
|---|---|---|---|---|
| Appleby(ダービーのブローグ) | 77 | FX | オークバークなめしの革底 | 160ポンド |
| Bloomsbury(キャップトウ) | 99 | F | 革底(クローズドチャネル) | 128ポンド |
| Connaught(ホールカット) | 99 | F | 革底 | 130ポンド |
| Malibu(スエードのオックスフォード) | 87 | F | 革底 | 130ポンド |
| Sandringham(タッセルローファー) | 80 | EX | 革底 | 135ポンド |
| Hendon(ペニーローファー) | 70 | EX | リッジウェイラバー | 140ポンド |
| Caldbeck(ヴェルドシューのダービー) | 88 | FX | 革とラバー | 175ポンド |
出典:Abbot’s Shoes「アルフレッド サージェント」の出品22足(2026年10月13日時点)
22足のうち7足は、「アルフレッドサージェントが、ほかのブランド向けに作った靴」と書かれていました。ピール・アンド・コー(ブルックス ブラザーズ向けと書かれた1足を含めて3足)、シップトン&ヘネージ、J.クルー、ピーターズ・フットウェア・スペシャリスツ、マークス&スペンサーです。
手元の一足を伝える前に、確認しておくこと

個人のブログが2015年に書いたJ.クルー向けの靴のレビューには、内側の側面に、木型、サイズ、モデル名が手書きされ、その下に「Made in England」とある、と書かれています。手元の靴も、内側の表記を、写真に残しておくと役立ちます。
ブランドの現状は、確認できないことが多くあります。ブランド名の持ち主、ポール・サージェントの会社の清算の有無、修理や問い合わせの窓口は、今回の調査では分かりませんでした。確認できなかったことは、確認できなかったと書いています。
まとめ:アルフレッドサージェントの廃業は、清算と閉鎖に分けて見る
この記事のポイント
・2021年1月28日に、会社が自主清算に入ったと報じられた
・ブランド名と在庫、機械と木型は、別々の買い手に渡った
・ポール・サージェントは2021年秋に始まり、2024年10月に工場が閉鎖されたと報じられた
・ブランド名の現在の持ち主と、会社の最終的な状況は、確認できなかった
アルフレッドサージェントは、「廃業」の一語では言い切れませんでした。会社の清算、ブランド名の売却、工場の再出発、再閉鎖と、段階が分かれています。手元の一足を整理するときは、型名、木型番号、幅、底の種類、ほかのブランド向けかどうかを、写真と一緒に残しておくと、状態を正確に伝えやすくなります。
この記事は、2026年10月13日時点の、第三者の資料にもとづきます。会社自身の発表は、確認できませんでした。
価値が分かる場所で手放す、という考え方

ブランドが清算された後の靴は、情報が少なくて、ひとまとめにされやすいにゃ。型名や木型まで見てもらえる場所を選びたいにゃ。
| 確認したい点 | 見るところ |
|---|---|
| 型名・名義 | 内側の表記。アルフレッドサージェント名義か、ほかのブランド向けか |
| 木型番号 | 内側の手書きや印字。同じ型名でも木型が違うことがある |
| サイズ・幅 | UKサイズとF、FX、EXなどの幅の記号。米国サイズ表記の有無 |
| 底・製法 | 革底かラバーか。グッドイヤーウェルト製法か |
| 付属品・状態 | 箱、シューツリー、かかとの減り、革の傷、においや型崩れ |
廃業や清算の話が出るブランドでも、靴そのものは、作りや状態で見てもらえるはずです。経緯を分かったうえで扱ってもらえる場所を選びたいところです。



実は「第3の選択肢」があります

買取とフリマアプリのほかに、もうひとつ「委託販売」という方法があるにゃ。
アルフレッドサージェントの靴を手放す方法として、多くの方は「買取」か「フリマアプリ」の二択で考えます。実はもうひとつ、預けて代わりに販売してもらう「委託販売」という選択肢があります。
| 方法 | 手間 | 手元に残るお金 |
|---|---|---|
| 買取 | 送るだけでラク | お店が買い取る金額なので、手元に残る金額が少なくなりやすい |
| フリマアプリ | 撮影・採寸・説明文・値下げ交渉・梱包・発送を全部自分で | 手数料と送料が引かれるぶん、表示価格より手取りは少なくなる |
| 委託販売(フクツグ) | 送るだけ | 販売価格の40〜80% |
なお、ノーブランド・ファストファッションは取り扱いの対象外です。ブランドの背景があるものほど、フクツグの委託販売と相性がよいと考えています。

大切に履いてきた靴は、次の持ち主にもちゃんと伝わるにゃ。迷ったら、まず相談してみてほしいにゃ。
「この靴、どのくらいで売れるんだろう?」と思ったら、お気軽にご相談ください。
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アイキャッチ画像:Photo by Aj Collins Artistry on Pexels
その服、
買取に出すと安すぎるかも
買取は、売れる前にお金を払うぶん、安くなります。
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差額 10,500〜13,500円
- 出品前に、販売価格と戻る金額を理由つきでお知らせ
- 最低販売価格より安く売ることはありません
- 金額に納得できなければ、無料でキャンセルできます
売れてからのお支払い。お急ぎでない方向けです
買取店は販売価格の20〜30%、フクツグは還元率65%で計算した目安です。


